医療法人社団 威風会 栗山中央病院

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整形外科で疑問に思ったら・・・

整形外科への疑問にお答えします!

股の主な疾患について

Q1 変形性股関節症とは?

成人の股関節疾患の中で、もっとも多くみられるもので、高齢者に多く、人口の高齢化とともに年々増加傾向にあります。原因によって一次性のものと二次性のものとに分類され、日本では二次性変形性股関節症の割合がとても高く、女性に多いのが特徴です。
◆ 一次性変形性股関節症:原因がわからずに関節軟骨がすり減り、骨が変形します。
◆ 二次性変形性股関節症:生まれつきの股関節の脱臼(先天性股関節脱臼)や股関節の発育が悪いこと(臼蓋形成不全)などが原因で発症するものです。
関節にかかる体重を吸収してすべりをよくしている関節軟骨が傷ついたりすり減ったりして、骨が壊れたり、また棘のように増殖する(骨棘)ために生じる病気です。痛みが出たり、また、安静により痛みが軽くなったりします。これをくり返しながら、ゆっくりと進行していく病気です。まれに、数ヶ月のうちに急激に悪化することもあります。
治療としては、痛み止めの薬などの薬物療法や、リハビリテーションなどの運動療法をおこないます。関節の破壊が進行すると人工股関節全置換術などの手術療法の適応となります。
変形性股関節症の進行

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Q2 関節リウマチとは?

関節リウマチは、関節に炎症(関節炎)がおこり、腫れて痛む病気です。男女比1対4の割合で女性に多い疾患です。30~50歳前後の発症がもっとも多く、若者から高齢者全般におよびます。原因はまだ明らかにされていませんが、自己免疫疾患のひとつと考えられています。
関節をおおっている関節包の内側にある滑膜が炎症をおこして増殖し、骨や軟骨が徐々に破壊されていきます。関節炎は手足の指の関節に痛みや腫れをともない、やがて肘や膝、肩、股関節などの関節に広がっていきます。股関節におよぶ場合には、股関節が伸ばせなくなったり、立ったり座ったりする動作や階段の昇り降りの動作などがスムースにできなくなったりします。また、股関節を動かせる範囲が狭くなるため、歩き方がぎこちなくなります。
治療としては、抗リウマチ薬やステロイド剤、痛み止めの薬などの薬物療法や、リハビリテーションなどの運動療法をおこないます。関節の破壊が進行すると人工股関節全置換術などの手術療法の適応となります。

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Q3 (特発性)大腿骨骨頭壊死症とは?

大腿骨への血流

大腿骨頭を流れる血液の流れが悪くなり、栄養が行き届かなくなって骨頭が壊死してしまう病気です。進行すると骨頭がつぶれて(圧潰)軟骨がなくなり、骨頭と臼蓋側の骨とが直接ぶつかって、関節全体が破壊されます。
関節機能の予後(将来の見通し)は、壊死した部分の位置と大きさでかなり推定することができます。大腿骨頭の内側のみの壊死では、治療の必要性があまりなく、中央から外側へと壊死が大きくなるにつれて、時間とともに壊死部が圧潰し、痛みなどの症状が出てきます。圧潰が軽度で停止すると、症状も自然に軽快することがありますが、圧潰による症状が持続する場合は、骨切り術や人工骨頭置換術(注1)、人工股関節全置換術、をおこなうこともあります。
原因は明らかにされていませんが、ステロイド剤を多量に使用した場合や、アルコール摂取量の多い人に発症することが多いようです。原因は不明で国の特定疾患(難病)に指定されており、治療費が助成されます。

注1)
以前は大腿骨の上端の丸い骨頭の部分のみを、人工の骨頭に置きかえる手術でしたが、最近では人工股関節置換術を施行することが多いです。

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